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HOME > 自治会・町内会情報 > 注目事例 > グループチャット・役免除・キャッシュレス決済で、負担軽減と加入者増を実現!【京都市 右京区 石灘町自治会】

自治会・町内会情報

グループチャット・役免除・キャッシュレス決済で、負担軽減と加入者増を実現!【京都市 右京区 石灘町自治会】

自治会内でのグループチャット導入、回覧板の電子化、キャッシュレス決済での自治会費徴収、自治会の役免除「準会員」制度導入などを実現し、約20世帯の加入者増につながった京都市右京区の「石灘町自治会」の事例を紹介します。

加入者減少の危機感から自治会改革スタート!

京都市右京区にある石灘町自治会は、加入世帯が約70世帯、加入率は約30%の自治会です。
直近1~2年で自治会加入者が減少してしまい、自治会長・副会長・会計の三役(30~60代)が、いずれも「このままではダメだ…」と危機感を抱いていました。

そのような状況の中で、通常は1年ごとに交代する三役が2年間続投しながら、以下のような改革を次々と実現しました。

  • グループチャットの導入
  • 回覧板の電子化による負担軽減
  • キャッシュレス決済で自治会費を徴収
  • 自治会の役免除「準会員」の導入、約20世帯の加入増
  • 役を4名分減らすことに成功

2年間という短期間で、どのように改革を進めていったのでしょうか?
今回は、副会長として改革に取り組んだ宮村さん(写真右)にお話を聞きました。

まず、自治会内でグループチャット導入!(ICTツール活用・デジタル化)

宮村さん:令和7年度に、まずは自治会内でグループチャット(LINEのオープンチャット)を導入しました。
紙の回覧板で、グループチャットを導入する理由(紙の回覧板をなくしていきたい旨など)を説明し、招待QRコードを添えて登録を促しました。

宮村さん:グループチャットは誰でも投稿できてしまうので、発信は基本的に役員が担当、他の人は受信のみという運用ルールを作りました。ルールは、いつでも見ることができるように、オープンチャット内に明記しています。

回覧板の電子化(グループチャットを活用)

宮村さん:グループチャットを導入したことで、回覧板を電子化することができました。紙で届いたものをスキャナーでデータ化して、グループチャットに投稿して、会員に読んでもらっています。
スキャナーがなければスマホカメラで撮影するという方法でもよいかなと思います。

スマホが使えない高齢の方もいるので、約一割の世帯には紙の回覧板を回しています。

キャッシュレス決済で自治会費を徴収

宮村さん:「石灘町自治会」は4つの組に分かれていますが、これまで自治会費は組長が現金で徴収していました。
一軒一軒回って、手書きの領収書も発行しなければならず、組長の負担が大きい状況でした。

私は副会長として「現状をどうにかしないと自治会の運営が立ち行かなくなる」と感じていました。
そこで、キャッシュレス決済による自治会費徴収を提案してみました。

宮村さん:会長からの返事は、「出来るかどうか調べてみてくれる?」でした。そこから業者を調べ、町内会もキャッシュレス決済を利用できるということが分かりました。
導入の具体的流れとしては、役員会で周知、町内の回覧板で周知、という順に進めました。

大きな反対なく進めていけたのは、会長たちが新しいことに前向きだったからだと思います。
現在では自治会費徴収の時期になると、キャッシュレス決済で自治会費を徴収する旨を、グループチャットにてご案内しています。

宮村さん:キャッシュレス決済の仕方については、手順を説明する画像をグループチャットで共有したので、ほとんどの方は問題なく支払い可能でした。ご本人が難しくても、同居のご家族が手続きしてくれるケースもあります。
ただし約一割の世帯については、現金での徴収を継続しています。

自治会の役免除「準会員」の導入、約20世帯の加入者増加!

さて、キャッシュレス決済を導入すると決裁手数料がかかります。
「石灘町自治会」では決裁手数料を自治会費に上乗せすることはせず、自治会費の蓄えを決裁手数料に充当することにしました。
そのため、会費収入を増やすために、会員を増やしていくことを目指すことになりました。

宮村さん: 令和7年度から、例えば共働きの子育て世帯など、忙しくてなかなか役を担う余裕のない世帯にも加入してもらうために、「準会員」という制度を導入しました。
準会員の会費は、正会員より月額100円高いですが、役が免除されます。

私の子どもの学校関係のグループチャットで声掛けをしたところ、新たに約20世帯の加入につながりました!
自治会の加入促進は、加入者が加入者を呼んでくるような流れが理想だと思います。

宮村さん:懸念として、準会員は役免除なので、既存会員の皆さんも準会員になりたがって役のなり手がいなくなるのではという点を全く考えなかったわけではありません。
けれど現在のところ準会員ばかりになってしまうという偏りは生じていません。

それぞれのライフステージや事情に応じて関わり方を選べる仕組みとして、前向きに受け止めていただいています。
今は準会員でも、「子育てが落ち着いたら、正会員で活動しようかな」という人も出てくると思います。

結果として、役を4名分減らすことに成功!

宮村さん:石灘町自治会では、一連の改革以前は組長4名の他、体育振興会の委員2名、少年補導委員会の委員2名を選出していました。
会長、副会長、会計と合わせると、合計11名の役員が必要でした。

しかし改革によって組長の負担が軽減したため、組長4名が2名ずつに分かれて体育振興会と少年補導委員会の委員を兼務するようになりました。
役の人数は合計7名となり、4名分の役を減らすことに成功しました。

自治会に加入するということ

宮村さん:若い世帯の方は自治会があること自体を知らない人も多いと思います。
私も引っ越してきた時、自治会の存在は全く知りませんでした。

子どもが小学校に通いだし、小学校の友達が地蔵盆や区民運動会に参加していたことをきっかけに、自治会へ加入しました。

宮村さん:子育てをしていると、子どもが近所の方のお世話になることがあったりします。
今は自治会のLINEグループがあるので、連絡が取れるようになって良かったです。

また、年に1回レクリエーションがあり、貸し切りバスで出かけるのですが、様々な世代の人達が交流でき、非常に良い機会だと感じています。

現在の加入促進の課題としては、小学生以上の子どものいる世帯には周知が進んだのですが、未就学児のいる世帯に対してはまだネットワークがなくて周知ができていません。
これから、どのようにつながっていこうかと考えています。

【右京区、加入約70世帯】
取材:令和7(2025)年11月4日

【編集後記】 前向きな改革がもたらした価値

今回「石灘町自治会」を取材させていただき、皆さんが前向きな姿勢で新しいことを導入されているのが印象的でした。
既存会員にとっての業務負担を減らすだけでなく、若い世代の方々にとっても価値あるコミュニティになっている様子は、これからの自治会運営について多くのヒントをもらえる在り方だと感じました。

執筆:まちづくり協働コーディネーター  田村祥代

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